サイゴンタイムズ(週刊)第6872004123日(金)

Tuoi Tre (週刊)20041126日(金)

《IT輸出・グラフィック分野でのアウトソーシング》

日本とシンガポールは、インターネットをビジネス基幹とするホーチミン市の会社のお得意様だ。

By Le Nam

10年前ヴァン・トゥイ・キム・トゥックは家庭の事情で医者になるという自分の夢をかなえることが出来なかった。大学の入学試験に合格していたけれども、彼女はホアセン・カレッジでグラフィック・デザインを学び、そこで自らの可能性を見出した。

現在トゥックは日本、シンガポールの会社へ図面などグラフィック製作を専門に行う「オンライン・グラフィック・サービス・プロバイダー」ビンナム・カンパニーの創業社長だ。

■二台のコンピューターからスタート

1994年ホアセン・カレッジ卒業後トゥックは日本のグラフィック製作会社に就職した。二年後同じくグラフィック・デザインの分野を専門に行うベトナムの会社に転じた。その時、ホーチミン市内にはそのような会社はほんの数社だけだった。トゥックと彼女の3人の仲間は、二台しかコンピューターを持っていなかったが、ビンナム・カンパニーを立ち上げることを決意した。四人は会社の最初の大きな契約を果たす為、30時間休みなしで連続して働いた。ビンナムの最初の日本への仕事は、賃貸マンション、建造物、電灯技術の青焼きのデジタル処理と写真の修整、製図、そして出版、新聞、雑誌向けグラフィック・サービスだった。

現在ビンナムでは40名以上の社員が一日三交代で24時間働いており、本社はホーチミン市12区のクァン・チュン・ソフトウェアパークにある。深夜に顧客からの画像を受け取り、それを修正することもあり、会社のサーバーは24時間インターネットに接続している。トゥックは次のように語る、「日本では様々な形式・種類の書籍や新聞があり、この市場は非常にポテンシャルが高い。というのは日本のパートナーは国内での人件費が高いため、グラフィックの加工、修正といった作業を行うことが出来ないからです。」

毎月ビンナムは5,0008,000件の様々なグラフィック加工サービスを扱っている。繁忙期には一日300件のファイルを処理する。特に夏とクリスマスの前は、日本の新聞・雑誌社は販促効果を狙いカラー写真入りの多くの広告や記事を掲載するのでとても忙しい。

■新規開拓

ビンナムの最大の悩みは、日本語の得意な才能ある社員の不足だ。

「良いグラフィックデザイナーを見つけるのは容易な事ではありません。しかし、日本語の出来る良いグラフィックデザイナーを捜すのはもっと難しい。」とトゥックは語る。ビンナムの競争相手はマレーシア、シンガポール、そして中国だ。「ビンナムの料金は中国より高いだけで他の二国には勝っています。」とトゥックは語る。最近彼女はアメリカで開催された「アウトソーシング展」に始めて参加した。そこでトゥックと同僚たちはビンナムの進むべき方向性を知り、もう一つの重要な国インドに出会った。

先週トゥックはもうひとつ顧客をシンガポールに確保した。「このクライアントは我々とビジネスを長く続けたがっているので、とても嬉しい。」とトゥックは語った。

別の「アウトソーシング展」はジェトロ(日本貿易振興会)主催により、20051月東京で開催される予定だ。ビンナムは日本の多くの業界関係者が関心を寄せるこのイベントに出展登録している。ビンナムの取引高は今年25万米ドルに達する見込みだ。「この数字は決して大きくありませんが、前年と比較して相当の成功と言えます。」と彼女は語った。